お医者さん、冗談よしてよ。

今日は朝から大変だった。

『美由…胸が…痛いのよ…
もうダメかもしれない…

病院に連れて行って欲しい』

と、病院嫌いの祖母が言うのだ。

風邪が治ったと思っていたのに、
ぶり返したのか?肺炎か?

こりゃ大変と、朝一番、病院へ。

待っている間、

病院受付のお姉さんって、
ギャルっぽい人が多いのは何でだろう?

って考えてたんだけど、
答えが出ぬまま、順番が来てしまった。

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ガタイの良いお医者さまは開口一番、

「もうね、絶対にね!
インフルエンザだと思いますよ!ねっ!
知ってるでしょ?流行してるの?!」

はい…けど熱も下がりましたし…

「予防接種を受けましたか?!」

いや…嫌がるもんで…今週受けさせようと…

「遅い!…みっんなっおじいちゃん、
おばあちゃん死んでるんですよっ?!
40歳の看護婦さんまで死んだのっ!
知ってるでしょ?!ニュース見てない?!」

…はい、でも、インフルエンザじゃないと思うんですよ。

熱も36度ですし…
死んでないですし…

「はいはい、みなさん、
そういうんですよ。検査!
はい、検査!!」

あ…はい…

「僕の予想だとね〜…
治りかけのインフルエンザって
結果が出ますよ!十中八九ね!」

あ…そうですか…十中八九って…

「はい、突っ込みますよ〜
上むいて〜はいっはいっはいっ…!」

(アザラシが餌を食べる時の角度で、
鼻の穴に長い綿棒を、
グリグリ突っ込まれる祖母の姿に、
笑いがこみ上げてきてしまう私。)

「はい、いたかったね〜お孫さん笑ってるね〜…
大丈夫ですよ〜すぐわかるからね〜」

 

それにしても、
この医者大丈夫だろうかってほど、
動作が大ぶり。

ガダガダカダタッガダガダカダタ!

物音がすごい。
何と戦ってるんだろう。

「8分で結果でますから!
待合室で待っててください!」

ガダガダカダタッバタっ

…どうしてここに来てしまったんだろ う。
そう思いながら、雑誌で今年の運勢をチェックした。

決して、蟹座の運勢は悪くない。

 

———————— 8分後

アラキサーン

「結果がでました!」

…はい

「インフルエンザ・・・
じゃありませんでした!」

あぁ…は…はーーーー?!!!

「おかしいよね、うーん。
正常ですよ!ほら見て!
このマークがここにあるからね。」

はははは…

「肋間神経痛かな…
血圧の薬と合わせて、
お薬出しておきますね!」

はははは…ありがとうございます。

「また、来てくださいね!」

 

深々と礼をする祖母。

握手を求めてくる医者。

力が抜けてしまった私。

受付のギャルだけが冷静だった。

——————————–

薬局でお薬をもらって、

果物屋でお蜜柑を買って、

歩きながら、

あの医者どう?次もいきたい?
(ぜったい行きたくないでしょ。)

と聞くと、

『良い先生だわ、元気で、
女の人より頼りになりそうだし、
お客様扱いで、こんなおばあさんの手を
握って励まして、商売根性が、
みえみえだから…良いわ。』

 

…唖然。

おばあちゃんとは趣味が合わない!

絶対的に合わない!!

そんなことがわかった、今日だった。

猫が心配して寄っていく。
猫が心配して寄っていく。

I don’t understand  my grandmother.